なぜ今「きっかけ」が大事なのか
「副業、興味はあるけど…結局まだ何もしていないんだよね」
50代の方と話していると、こんな声をよく聞きます。情報は集めた。環境も少しずつ整ってきた。でも、実際には動けていない——。
その理由の多くは「きっかけ」が明確でないことにあります。
何かを始めるとき、人は“納得できる理由”があると行動しやすくなります。逆に、なんとなく始めようとすると、途中でやめてしまったり、そもそも始まらなかったりするんですね。
だからこそ、副業を始める「自分なりのきっかけ」を見つけることが大事なんです。
実際に多かった3つの起点
いろいろな方のお話を聞く中で、実際によくあった「始めるきっかけ」をご紹介します。どれも、特別なものではありません。でも、これが“動く力”になっているのです。
1. 老後不安
「年金だけでは心許ない」「退職金は住宅ローンに消えるかも」
将来のお金の不安がきっかけになるケースはとても多いです。特に50代になると、老後のリアルが迫ってきます。
「少しでも収入源を増やしたい」
そう感じたとき、時間をかけず小さく始められる副業は選択肢の一つになります。
2. 定年・役職定年が見えてきた
「60歳で一線を退くと、社会との接点が減るのが怖い」
「再雇用になると収入が激減する」
このように、キャリアの“終わり”が見えてくると、何か新しい軸を作ろうとする方が増えてきます。
副業は単なる収入確保だけでなく、**“役割”や“自己実現の場所”**としての価値もあります。
3. 家族との会話やライフイベント
意外に多いのが、「家族とのちょっとした会話」が背中を押すケースです。
- 子どもが独立し、時間に余裕ができた
- 妻に「何か始めたら?」と勧められた
- 親の介護が落ち着いた
ライフステージの変化が“行動のトリガー”になることもあります。
自分の“副業動機”を言語化する簡単ワーク
以下の3つの質問に、紙やスマホに書いてみてください。
- 「副業に興味を持ったのはいつ頃か?」
- 「なぜそのときに関心が出たのか?」
- 「副業を通じて、どうなりたいか?」
たとえばこんなふうに書き出せます:
- 「2年前、定年後の収入が気になりはじめた」
- 「部下に仕事を任せることが増え、時間に余裕ができた」
- 「退職後も社会とつながっていたい」
こうして書き出すことで、自分の中にある“本音”が見えてきます。
動機が“続ける力”になる
副業は、最初はうまくいかないことも多いです。でも、「なぜ始めたのか?」という自分だけの動機があると、踏ん張れる場面が増えます。
逆に、誰かの成功例にのっかるだけだと、ちょっとした壁ですぐにやめてしまうこともあります。
だからこそ、あなたにとっての「きっかけ」や「理由」を明確にすることが、最初の一歩なんです。