副業を始めたばかりのとき、「自分に何ができるだろう?」と戸惑う方も多いかもしれません。
でも、あなたのこれまでの経験は、業務改善や人材育成、チームの雰囲気づくりなど、多方面で価値を生み出す可能性を秘めています。
とくに重要なのは「経験を伝える力」。それがあるだけで、あなたの存在が副業先にとっての“かけがえのない資産”になります。
なぜ、経験を伝えることが“副業の成果”になるのか?
あなたにとっての“当たり前”が、相手にとっての“新しい価値”になる
長く働いていると、自分のやり方が特別だとは思わなくなります。たとえば…
- 報連相のタイミングを“昼前”にして、上司の決裁を早める
- メールの件名に【要対応】【確認済み】をつけて、優先順位を可視化する
- 忙しい現場では、まず“やらないこと”を決める
こういったことが、副業先の若手や他部署の人たちには「目からウロコ」な場合があります。
成果=数字だけではない。「現場が動く」ことも立派な成果
- 「やりやすくなった」と言われる仕組みをつくる
- 「一緒に働きやすい」と感じてもらえる関わり方をする
- 「なるほど」と気づきを与える会話を増やす
目には見えにくくても、それらは副業先にとっての“変化”であり、明確な成果です。
経験は「伝え方」で価値になる

1.「背景」をセットで話す
✕:「この資料、もっと簡潔にして」
〇:「この部署では3分以内に決裁されないと流れることが多かった。だから、1ページにまとめるようにしていた」
背景を加えることで、相手は「なぜそれをやるのか」を理解しやすくなります。
2.「相手の立場」に立って話す
経験を押しつけるのではなく、相手の現状やリソースを理解した上で、今使える部分を伝えましょう。
例:「毎日は難しいと思うけど、週1回こういう振り返りを入れてみると、すごく楽になるよ」
3.「選択肢」として提案する
例:「私はこういうやり方をしてたけど、今のやり方に合わせて一部だけ取り入れてもいいかもね」
こうすることで、相手は「取り入れるかどうか」を自分で選べます。納得と尊重が伝わります。
伝えることで、相手からも引き出す
「伝える」=「問いかける」きっかけになる
あなた:「この工程、私は昔こうやって効率化していたけど、今はどんな風にやってるの?」
相手:「最近はツールで管理してます。でも手間が増えてて…」
→ そこから、共に改善案を考える関係に進化します。
自分の視野も広がる、学びがある
若手や異業種の人との会話から、「そんなやり方があるのか」「そこが課題なんだ」と新たな視点が得られます。
結果として、自分の“経験”自体もアップデートされていくのです。
副業先で活かせる!経験の棚卸し「10の視点」

副業先で価値に変えられる“経験”は、必ずしも特別な成功体験ばかりではありません。
むしろ、あなたにとって“当たり前”になっていることの中にこそ、価値のヒントが詰まっています。
- 失敗からの学び
例:トラブル対応で慌てた経験 → 次からどう準備するようになったか? - 独自の段取り術
例:時間がない中で、どう優先順位をつけて仕事を回していたか? - 人間関係の工夫
例:苦手な上司や後輩と、どうコミュニケーションを取っていたか? - 報連相のタイミングや工夫
例:どの場面で、どんな言い方を意識していたか? - 現場改善のアイデア
例:効率化・ムダ取り・見える化のちょっとした工夫 - チーム育成・後輩指導の経験
例:新人のつまずきをどうフォローし、成長につなげたか? - 言葉の選び方・伝え方の工夫
例:「注意」や「提案」をどう伝えるとスムーズに伝わったか? - モチベーション維持のコツ
例:忙しい中でも、自分やチームのやる気を保つ工夫 - 判断の軸・優先のつけ方
例:迷ったときにどう決断していたか?その基準は? - 過去の成功体験とその再現性
例:成果が出たプロジェクトでのポイントと、他でも使える要素は?
今日からできること:まずはこの10項目に1つずつ、自分の体験をメモしてみる
書き出してみると、「こんなことにも価値があるんだ」と気づくはずです。
それが、あなたの“副業先での強み”になります。